わがまま王子と一緒に暮らそう。
私が夜ご飯に出た大好物のカツ丼を食べていると



「…茉鈴。あの事決めたか?」



と、お父さんが遠慮がちに聞いてきた。



「…うん、決めたよ。私、転校はしたくないの。だから、由紀子さんの家にいくね。」



お父さんとお母さんは一瞬悲しそうな表情を浮かべた。



「そうか。やっぱりな。じゃあ、荷物まとめておけ。明後日から由紀子さんの家にいってもらうから。」



「うん、分かった!」



お父さん、お母さん



ごめんなさい。お母さん達は私が転校することを望んでいたかもしれないけど



私、どうしても転校だけは嫌だから。



最後のわがままとして許してね?
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