わがまま王子と一緒に暮らそう。
『どちら様ですか?』



インターフォン越しに聞こえてくる優しい声。



これはきっと由紀子さんのものだろう。




「横内茉鈴です。」



『茉鈴ちゃんね!今開けるわね!』



ドキドキ…
あー!メッチャ緊張するよー



ガチャッと音が鳴ってドアが開いた。



「こんにちは、横内茉鈴です。よろしくお願いします!」



私がそう言っておじぎをすると由紀子さんが



「よろしくね、茉鈴ちゃん。着いてきてくれる?」



と、笑顔で言った。



「はい!」



もちろん私も笑顔で言った。
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