【新】俺様社長の溺愛
「・・・何か、ご用でしょうか?」

オレを会長室に呼び出すなんて珍しい事もあるもんだな。

…年に数回しかそこへ足を運ぶことはないのに。


「…大事な話だから、必ず来い」

「・・・わかりました」

…いつも以上に、会長の顔が険しかった。

…大事な話とは一体、何のことなのか?


…数分後、オレは会長室に向かった。

西島に、行く事を告げて。


・・・コンコン。

「失礼します。・・・ご用件とはなんでしょうか、会長」

「まぁ、そこに掛けなさい」


促されたソファーの上に腰を下ろす。

数秒の沈黙の後、

会長が重い口を開いた。


「…他でもない、神村代議士の娘さんとの縁談の話しだ」

「…それは、あの日、お断りしたと思いますが?」


オレの言葉に、会長は溜息をつく。


「断った理由は・・・愛海か?」

「・・・え」

・・・なんでそれを?…どこで見られたのか。
< 105 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop