【新】俺様社長の溺愛
身支度を済ませると、ロビーに向かった。

「すみません、お呼びたてして」

「フッ・・・何を今更敬語なんだよ?」

突然の態度の変貌に、笑ってしまった。


「しょうがないだろ?ここでは、社長と、部下の関係なんだから」

ボソッと呟いた康弘は、サッサとロビーを出ていった。

・・・二人で行くのは、

社員達が絶対に行きそうにない、会社から大分離れた

一軒の居酒屋だった。


「お疲れ」

「おう、お疲れ」

生ビールを片手に、乾杯する。

グビグビっとそれを飲み干し、早速本題に入った。


「で?話しってなんだ?」

軽い気持ちだった。あてを食べながら何の気なしに聞いた。


「・・・秀人と愛海ちゃんって、兄妹じゃなかったのか?」

「ブッ!」

突然の質問に、口の物を吐き出しそうになった。


「汚ねぇな」

「・・・お前がいきなり変な質問するからだ」
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