蒼月
少女だった頃。
好きと呟いて
手を繋いで
頬に躊躇いがちにキス


お嫁さんにしてね
なんて夢を語った
あの頃が懐かしい


好きだけでは
辿り着けない場所がある


好きだけでは
見えないものがある


感情だけでは
乗り越えられないものがある


そのことを
理解する度に
繋いだ指先震え


いつしか離れた
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