そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】
「で、二人はどっか買ってくれそうなアテはある?」
「うん、鈴音ちゃんが来る前に話してたんだけど、"ビンビンアメ"を販売した時、YAMATOさんを通さず、こっちで独自に販売したルートがあるんだよ。そこにお願いしたらどうかと思って……」
「おぉ!!そんなのがあるんですかー?」
どうでもいいことだけど、この時、初めてあの変態アメの商品名が"ビンビンアメ"だということを知った。
「今からそのお店に行って"魅惑のおっぱい"を置いてもらえるよう頼んでみる?」
「ですね!行きましょう!」
―――で、案内された場所は……
「な、何?ここ……」
ビビる私に白ポチャが自慢げに説明を始めた。
「はい、アダルトショップです。このお店はSMプレーに関する商品が豊富に揃っているとマニアの間では有名なんですよ」
SMプレイって……そんな情報ハッキリ言って、どうでもいい……
「あれ?店名が変わってる……」
ドン引きしてる私の横でヒョロ黒が不思議そうに首を傾げるが、この店に間違いないと言う白ポチャに背中を押され中に入る。
「ウゲッ!!」
雑然と商品が並ぶ店内は、まるで異世界。入口の横には縄で縛られたマネキンがあったり、ムチやら首輪やら怪しげなモノが溢れてる。
瞬きするのも忘れ店内を見渡していたら奥の方から髪の長い女性が現れたので、店長を呼んで欲しいとお願いすると、女性が威嚇するような鋭い目をして私達を凝視した。
「店長は私だけど……」
「えっ?以前、お伺いした時は男性の店長でしたが……」
「あぁ、前の店長はプレイの最中に複雑骨折して現在、入院中。今は私が店長だよ」
複雑骨折って……いったい、どんなプレイしてんの?