そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】

それに、余計なことって……何?


「別に何も言ってないさ……。でもな、さっき鈴音に言われたんだ。"処女じゃダメ"かって……」

「なんだそれ?鈴音は俺のことが好きだったんじゃないのか?陸がそう言うから、俺は暫くここに来るのを控えてたんだぞ」


イケメン弁護士が喫茶店に顔を出さなくなったのは、仕事が忙しいからじゃなかったの?


「あぁ、そう思ってた。けど、違ってたのかもしれない……」

「おいおい、鈴音が陸を好きになったら……マズいだろ?」


なんで?どうして私が陸さんのこと好きになっちゃマズいのよ?二人がホモじゃなかったと判明して安心したが、その言葉は聞き捨てならぬ。


「まぁ、鈴音が陸を好きになるだけならまだいい。問題はのは、お前の気持ちだ」

「俺の……気持ち?」

「そうだ。実は今日、昼過ぎに時間が出来たからここにコーヒーを飲みに来たんだよ。そうしたら、ユミちゃんが気になることを言ったんだ。

どうも陸と鈴音はお互いを意識してるみたいだってな……」


えっ?陸さんが私のこと意識してた?うほっ!何気に嬉しい。


「そのことを確かめようと思って来てみたら、鈴音が襲われてて……驚いたよ。で、お前の気持ちはどうなんだ?」

「バカなこと言うな。俺は別に意識なんかしてない……」


えぇ~意識してないの?


二人の一言一言に、テンションを上げたり下げたり忙しい。


「ならいいが……言わなくても分かっていると思うが、陸が鈴音を好きになることは絶対に許されないことだ。もし、お前達がどうにかなったりしたら、大変なことになる」


そんな……絶対に許されないって……なぜ?陸さんは分かってても私は分かんない!理由を言ってよ~!!


そう心の中で叫んでると、イケメン弁護士が強い口調で言ったんだ。


「鈴音は俺が守る!陸は余計なことはするな!」

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