そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】
これはもう買うしかない!
「じゃあ、このフンドシで!」
「了解!注文しといてあげるよ」
よし!これでパンツ問題は解決だ!
その夜は、フンドシ風ヒモパンを見て興奮する陸さんを想像しながら眠りに付いた。
――――そして、次の日
朝早くからチャイムの鳴る音に起こされ少々ご機嫌斜めの私。陸さんもユミちゃんもまた寝てるみたいなので仕方なく一階に下りて行く。
「な~んだ。誰かと思ったら、おっちゃんか……」
開けたドアの向こうに立っていたのは、あのイカれたおっちゃんだった。けど……なんかいつもと様子が違う。青い顔をしてプルプル震えている。
「姫……申し訳ございません!!」
そう叫びながら突然土下座したイカれたおっちゃんに驚き、一瞬にして目が覚めた。
「な、なんですか?」
「先ほど警察から連絡があり、我が社の元社員、二階堂勇樹が女性を襲い逮捕されたと聞かされました。そして、その被害者が姫だったと……」
「えぇーっ!!マジですかぁー?じゃあ、あの人が他の会社に情報を流していたっていうユウキ?」
「はい、彼は会社を解雇されたことを根に持ち、仕返しをしてやろうと私の行動を監視していたそうです。
そして、私が占いのお礼でここを訪れた時も後をつけていたようで、姫の存在を知ったらしいのですが……どうして姫に恨みを持ったのかが不明で……」
「……!!」
あぁ!!そうだ……あの時、おっちゃんに100万貰って舞い上がってた私は、ユミちゃんにポロッと占いの内容を話してしまったんだ。
その話しを喫茶店に居たお客さんのユウキが聞いていたとしたら……
自分が専務になれなかったのは、私の占いのせいだと思ったかもしれない。