そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】
「それって……まさか……」
「はい、顔合わせの後、このまま許婚と別れるのが惜しくなった祖父は、許婚を誘い裏山の道具小屋で……」
「えぇ~ヤっちゃったのぉー?」
「早く言えばそうです」
遅く言ってもそーだろ?
で、一回で済まそうとしんだけど、よほど許婚とのエッチが良かったのか、二度三度とシてる内に夜が明けてしまった。
「……三回で夜が明けますか?」
「あ、いや……詳しい事は分かりませんが、五、六回シたかもしれません」
一晩で六回も……トメキチじいちゃん、ただの変態絶倫ジジイじゃないか……
「で、それがばあちゃんにバレた?」
「そうです。そして不幸なことに、その許婚が妊娠してしまったのです」
どっかで聞いたような話し……こんなのばっかだ……
そして許婚の妊娠を喜んだトメキチじいちゃんの親はすぐに二人を結婚さけた。ショックを受けたのはばあちゃんだ。
じいちゃんを恨み、仕返しにじいちゃんと一番仲が悪かった男と結婚した。
「祖父が道具小屋で仕込んだ子供が、鈴音さんのお父さんなのですよ」
「ブブッ!!」
私のお父さんって、トメキチじいちゃんの欲望の果てうっかり失敗して出来た子なのか……でも、ばあちゃんがお母さんとお父さんの付き合いを反対したのは当然だ。
そんな曰く付きの息子に大事な娘を取られて堪るかと思っても仕方ない。
「しかしです。祖父トメキチは、自分の息子と鈴音さんのお母さんの結婚に賛成していたのです」
「なんで?」
「祖父は、あの道具小屋での過ちをずっと後悔していた。許婚と結婚して子供が産まれても、静香さんのことを忘れられなかった。
だから時を経て、お互いの子供が結ばれることが嬉しかった」