そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】
結局、ばあちゃんは何も教えてくれず「もう寝る」と言って立ち上がったと思ったら、陸さんに何やらヒソヒソ話しをして二階に行ってしまった。
私も疲れたなぁ~
見れば、何人かのおっちゃん達は酔い潰れ眠ってる。こっそり居なくなっても分かんないかも……
誰にも気付かれないように存在を消し、ソーッと店を出て階段を上がっていると後ろから声を掛けられビクッとする。
「なんだ……陸さんか……驚かせないで~」
「もう寝るのか?ちょっと俺の部屋へ来いよ」
有無を言わさず私の手を掴み歩きだした陸さんに引っ張られ彼の部屋に入ると、いきなりベットに押し倒された。
「えっ?えぇ?」
「何日我慢したと思ってんだ?」
「だって、陸さんまだ怪我が治ってな……」
言い掛けた言葉は甘く優しい感覚に遮られ、私の体はベットに深く沈む。
長い長いキスが終わるとその唇は胸元に滑り落ち、ゆっくり、そして強く私の膨らみを刺激する。
肌に触れる指先が愛おしくて堪らない……だから、火照った体がもっと触れて欲しいって疼いてしまう。
「鈴音……」
陸さんの低い声が熱い吐息と共に耳元で響くとゾクリとする快感が体中を駆け巡り、堪らず声が漏れる。
そして肌が重なり合い彼の鼓動を強く感じた私は、また一つになれる悦びに震えていた。
諦めていたから……もう二度とこの胸に抱かれることなどないと思っていたから……
「あ……陸さん……」
もっと、あなたを感じたい……もっともっと深い所で陸さんを感じたい。このままずっと離れたくない……
―――って思ったのに……
「あ、悪りぃ……」
「えっ?もう?」
「もうってなんだ?久しぶりだからしょうがないだろ?」
不甲斐無い陸さんが逆ギレしてる……