そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】
「どういうこと?」
驚く私を見て、陸さんが意味深な笑みを浮かべる。
「俺と鈴音の子供だよ。きっと今頃、受精してる」
「じゅ、受精って……陸さん頭は大丈夫?もしかして、刺された時に頭も打ってたんじゃ……」
本気で心配してるのに、陸さんはニコニコしながら私のお腹を撫でまわしてる。
「さっき、鈴音のばあちゃんに言われたんだ」
あ、そう言えば、ばあちゃんが二階に上がる前に陸さんになんか言ってたな……
「今夜、鈴音とシたら妊娠するから頑張れ!ってな」
「なななな何ソレ?」
「心配するな!俺は育メンだ。育児には自信がある」」
陸さんが自慢げにそう言った時、なんとも言えない怪しげな視線を感じゾクッとした。
まさか……ばあちゃん夢で覗いてる?エッチしてるとこも見てたとか?
「や~ん!陸さんが早漏だってバレちゃう~」
「誰が早漏だよ!!」
でも、ばあちゃんの言うことが本当なら、私はママになるんだ……陸さんの子供のママに……
なんだか急に嬉しくなり、陸さんの手の上に自分の手を重ね呟く。
「早く産まれてきてね。ママの手作りの美味しい離乳食、食べさせてあげるよ」
それを聞いた陸さんが慌てふためき大声で叫んだ。
「それだけはダメだ!!」
「なんでよー!」
「俺の子供を毒殺されたら堪らん!」
「私が作る離乳食を殺人兵器みたいに言わないで!」