そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】
なんだか見てはいけないモノを見てしまったような気がして財布をバックに放り込むと戻って来たイケメン弁護士に何事もなかったように笑顔を向ける。
「琴音さんの気持ちは鈴音さんに伝わりましたか?」
「え、えぇ……十分、伝わりました」
「それは良かった」
それから直ぐ私達は焼き肉屋さんを出て再び彼の車に乗り込んだ。
マンションに送ると言ってくれたが、まだ仕事が残っているので会社の近くまで乗せていってもらえないかとお願いしてみる。
マンションを追い出されたなんてカッコ悪くて言えないよ。でも、逮捕される話しじゃなくてホント良かった。
「えっと……このお母さんのバックですけど、私が持ってていいんですか?」
「はい。相続されるのですからバックは鈴音さんのモノです。どうぞお持ち下さい」
「あ、そうですか……有難うございます」
そうか……そうだよね。お母さんのモノは全て私のモノになるんだ……じゃあ、あのお金も私のモノ?
「それと、もし宜しければ、明日、琴音さんの自宅にご案内したいのですが、ご予定は?」
「えっ?あぁ……明日は土曜日で会社は休みだし大丈夫です」
「それでは明日、午前11時にマンションに迎えに……」
わわっ!それはマズい!
「いえ!今夜は会社に泊まり込みで仕事ですので会社の方に来て頂けますか?」
「ほーっ、泊まり込みで?だから風呂敷包みを担いでいたんですね。で、どんなお仕事されてるのですか?」
「えっと……今はオッパイ作ったりしてます」
「オッパイ?」