そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】
◎微妙な関係


あれから陸さんと顔を合わせるたびにイケメン弁護士のことを聞いたけど、明確な理由を聞くことは出来ず悶々とした日々を送っていた。


それに、イケメン弁護士まで最近は占いの予約状況をメールしてくるだけで全く顔を出さなくなった。なんでも訴訟を何件か抱えてるとかで忙しいらしい。


仕事なら仕方ないか……でも会いたいな……


なんて思いながら一人寂しくベットに入り、いい感じにウトウトし始めた時のことだった。


突然陸さんが泣きわめくチビちゃんを抱いて私の部屋に飛び込んできたんだ。しかも上半身裸で……


何事かと目を白黒させていると、私にチビちゃんを押し付け「悪りぃ~ちょっとだけチビのこと見ててくれ!」なんて言う。


「はぁ?なんで?」


安眠を妨害され少々キレ気味の私。


「今、ユミちゃんとアレの最中なんだよ。これからって時にチビが泣きだして参っちまった。頼む!1時間でいいからチビを見ててくれ」


早口でそう捲し立てると、私の返事も聞かず部屋を出て行ってしまった。


オイオイ!マジかよ?


いくらエッチしたいからって、夜中に女性の部屋に勝手に入ってきて泣いてる子供を置いてくなんて、どういう了見だ?


女に騙され男手一つで子育てしてる陸さんが可哀想と同情した私がバカだった。それなりに楽しんでんじゃん!


でも、今はそんなこと考えてる場合じゃない。私の腕の中で泣きじゃくるチビちゃんをなんとかしないと……


苛立つ気持ちを抑えチビちゃんを必死であやすが全く泣きやむ気配がない。


もぅ~赤ちゃん抱くのも初めてなのにーどうすりゃ泣きやむの~?こっちまで泣きたくなってきた~

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