ズボラ女子が恋をした場合。
恋する乙女
―――――――……
――――――……
「ねぇ!!可愛いよ!!」
「こ、これはいくらなんでも、フリフリし過ぎじゃない……?」
文化祭当日。
手芸部の子たちがそれぞれ採寸して、頑張って作ってくれたメイド服を見てみたら、本当にぴったりだった。
髪の毛も、美咲がせっかくだからと言って、綺麗にくるくるに巻いてくれた。
恥ずかしいけど、なんか、うん、可愛いかも……。
でも、こんな可愛い服を着ている自分に、やっぱり違和感を覚えるーっ!!
「すず」
「え?」
「今日はいっぱい写真撮るよ!もう写真集出せるくらい取っちゃうからね!!」
もう、ええいっ!!
せっかくだから楽しもう!!
ノリノリで写真撮ったるわいっ!
とりあえず接客班だけ教室で集合写真を撮ろうとなり集合していたら、着替えを終えた男子も教室に入ってきた。
「わっ…」
遥斗の姿が真っ先に飛び込んできた。
思わず声が漏れてしまうほど、すごくかっこよくて驚いた。