ズボラ女子が恋をした場合。
「せっかくだから、校舎案内するよ!」
「いいの?木島くんに怒られちゃわない?」
日向はもうすでに私と遥斗が付き合ってると思ってるのかな。
ここで否定するのもなんだから、何も触れないでおこう。
「でも、せっかく来てくれたから」
「ありがとう、友達とは午後に合流することになってたから助かる」
「そしたらちょっと待っててね」
美咲に一言かけて、ちょっと抜け出そう。
「美咲、ちょっと外行ってきてもいい?」
アイスコーヒーを準備してる美咲に声をかけると、
「うん、分かった、行ってらっしゃい!あっ、一応宣伝のプラカードも持って行ってね!」
笑顔で送り出された。
プラカードを持ちながら、日向と校内をぶらぶらする。
イケメンなだけあって、すれ違う女子たちが少しざわざわする。
「東高の文化祭、噂には聞いてたけど、すごい盛り上がりだね」
「うん、本当にね、中学生の時ここの文化祭に来て、入学したいなって思ったんだよね」