ズボラ女子が恋をした場合。
遥斗の驚いた顔が、だんだんとほっとした顔になって、
「…めっちゃ嬉しい…」
そう言って、私をぎゅっと抱きしめた。
わっ……。
この包まれてる感じ……。
「なぁ、すず」
「え……?」
「これからいっぱい、喧嘩もするかもしれない。気持ちがすれ違う時もあるかもしれない。
でも、俺がずっと一緒に居たいって思うのは、昔も、今も、…そんで、これからも……、すずしかいない」
遥斗の心臓の音が聞こえる。
鼓動がすごく早い。
「…俺の彼女になってください」
より一層、ぎゅっと抱きしめられると、
胸がきゅーっと締め付けられるような、そんな感覚になった。
「…うん、……遥斗の彼女に、なりたい」
嬉しくて、嬉しくて仕方がない。
これを幸せと呼ばずして何が幸せか。
「俺たちのペースで、少しずつ、少しずつ進もう」
「……うん」
ズボラ女子でも、恋すると乙女になりました。
・おしまい・