もっと甘く ささやいて
α.渡米
私は川村留仁。
小説家。
バイトもこなした。
週末の3日間は駅前の居酒屋で接客をしながら客たちの話題に耳を澄ませた。
本を書くネタになるし、部屋に閉じこもっているのは良くないと思っていたけれど、ウィークデーの4日間はやはりPCの前に根を生やしていた。
ある雑誌に面白いテーマが載っていた。
『スケールの大きな小説』。私は変わったテーマだと思い、連載以外の自分の趣味で長編ものを持っていたので、その中から最もスケールの大きい内容のものを投稿した。
四年前に書いた古いもので、タイトルは『銀河の辺境』という冒険小説だった。
当時一気に書き上げたものを無修正のまま宅配便で送った。
二週間が過ぎた頃、一通の手紙が届いた。
エアメールだった。
私宛てにエアメールなど来るわけがない、と不信に思った。
その手紙には私がびっくりするようなスケールの大きいことが綴ってあった。
小説家。
バイトもこなした。
週末の3日間は駅前の居酒屋で接客をしながら客たちの話題に耳を澄ませた。
本を書くネタになるし、部屋に閉じこもっているのは良くないと思っていたけれど、ウィークデーの4日間はやはりPCの前に根を生やしていた。
ある雑誌に面白いテーマが載っていた。
『スケールの大きな小説』。私は変わったテーマだと思い、連載以外の自分の趣味で長編ものを持っていたので、その中から最もスケールの大きい内容のものを投稿した。
四年前に書いた古いもので、タイトルは『銀河の辺境』という冒険小説だった。
当時一気に書き上げたものを無修正のまま宅配便で送った。
二週間が過ぎた頃、一通の手紙が届いた。
エアメールだった。
私宛てにエアメールなど来るわけがない、と不信に思った。
その手紙には私がびっくりするようなスケールの大きいことが綴ってあった。
< 1 / 58 >