もっと甘く   ささやいて
次の日、渡米三日目だった。

村田さんは一日私とは別行動だった。

ジュデェスのエージェント、デイビッドに聞いたら、こちらの出版社に知り合いがいて会いに行ったらしい。

私には何も言ってくれなかったので、一人で不安だった。

「ルーニー、シュンがいなくて気になる?」

「いいえ、ジュデェス、何でもないわ。少し時差ボケかもしれないの。」

「かもね。三日目だろ?大丈夫?」

「大丈夫。気にしてくれてありがとう。」

私は彼とかなり細かいスケジュールを立てていった。

毎月一回はこちらに来ることも決めた。

「僕が行ってもいいが。」

「ジュデェスが来てもあちらでは何もできないわ。そうでしょ?」

「君に会えるじゃないか?」

「それだけよ。意味ないわ。」

「ルーニー?」

「何?」

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