もっと甘く ささやいて

ε．非公式に

ジュデェス、私を抱くためならどれほど費用がかかろうと毎週来るかもしれない。

頭痛がしてきた。

私はＰＣに向かい、自分のスケジュールを立てていった。

『ルー、今度の土曜、会いたい。』ジュデェスからのメールだった。

週末指定されたホテルへ約束の時間に出向いた。

ドアをノックして待った。

「ルー？」

「ジュデェ？」

「入って！」

「ジュデェだけ？」

「そうだよ、会いたかった。」彼は私を抱き締めて軽くキスをした。

「ボディガードは？」

「いないよ、非公式つまり隠密だ。」

「本当に来るなんて思っていなかったわ。」

「毎週来てもいいよ。」

「バカなことを言わないで。」

「おいで、ベッドに行こう。」

ジュデェの温もりに包まれた。

「ルー、僕の恋人だろ？いつも受け身でなく、もっと僕を求めていいよ。」

「私はあなたの恋人じゃないわ。」

「誰か好きな男がいるってことか、僕ではなく。」

「私が誰を想おうと自由よ。」

「そりゃそうだ。僕が君を愛するのも自由だ。でも今は僕だけを感じているだろ？」

「感じているわ。」

「それで充分さ。完璧ではないが。」