しっとりと   愛されて
「百合乃、こっち来て。」

孝二さんがミーティングルームへ手招いた。

「孝二さん?」

「しっ!」彼はたっぷり私にキスした。

「ここでやっちゃおうか?」

「ふふ。」

「パーティーが終わったらホテルに来る?」

「いいの?」

「夜遅くても待ってる。」

「私は彼女達を送り届けてからだから、遅くなるわよ?」

「朝まで待っているよ。じゃ、あとで。」

「うん。」

彼の唇が熱かった。

今夜はもっと熱くなりたい。

真夜中だった。

二人の秘書を部屋へ上げてから、孝二さんのホテルへ向かった。

「やっとこの腕に甘えられたわ。」

「待たせたね。最後に会ったのは君のワンルームだった。」

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