しっとりと   愛されて
翌朝シャワーを浴びて、ルームサービスを頼んだ。

「私、午前中一度帰って着替えてくるわ。」

「じゃ、外で会おう。ランチに行きたいレストランがあるんだ。」

「ええ、いいわ。」

コンドミニアムは静かだった。

香川女史と竹林秘書はぐっすりなようだ。

私は手早く着替えた。

顔を直してまた外へ出た。

ショッピングモールでぶらぶらして時間を潰した。

部屋にいたら、あの二人に何を言いつけられるかわかったものじゃないわ。

パーキングで孝二さんを待った。

巨大なショッピングモールを背に孝二さんの車で移動した。

小一時間海岸線を北へ走った。

静かな入り江を取り囲むようにコテージが幾つも並んでいた。

中央に大きな建物があり、テラスにも席が沢山あった。

< 51 / 60 >

この作品をシェア

pagetop