しっとりと   愛されて
「ところで、君は新卒だったよな?」

「はい。」

「おかしいと思っていたが、何となくわかってきたよ。」

「?」私には彼の言う意味が全然わからなかった。

「あの、私、失礼してもよろしいですか?お使いの途中ですので。」

「ああ、悪い。俺が引き止めていたらマズイよな、じゃ、また!」

「失礼します。」私はまた歩いて行った。

私の後ろ姿を彼がずっと見送っているとも知らずに。

「椿百合乃、専務好みの女だ。生まれつき物腰が柔らかくて、従順で、声も高からず低からず、顔は年の割りには大人顔だ。肝心なのは、小柄だが、制服の下はバッチリだ。ちょっとした動きで折れそうに細くくびれたウエストと、バストとヒップが妙にデカくてアンバランスだ。しかも、あの細い足首。専務は毎日彼女と接していて平気なのか?俺だったら仕事にならないだろうな。」

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