君のせい
あざとい
静かな廊下
教室の前まで来ると、一度深呼吸してから、
ガラガラガラと、ゆっくりドアを開けた。
すると、窓際一番前にやっぱり宇崎さんが座っていて、
驚いた顔でこっちを向いた。
「紺野さん.......」
私は、宇崎さんの前まで歩いた。
「どうしたの?」
宇崎さんは座ったまま私を見上げた。
「あのさ、今日.......ごめんね」
宇崎さんは少し首を傾げた。
「どうして謝るの?」
「あぁ......少し言い過ぎたかなって。
宇崎さんにも原因があるとか、行動を考えろなんて言って、
ごめん。
宇崎さんの気持ち何にも聞かずに、ただ一方的に言い過ぎた。
本当にごめんなさい」
私は宇崎さんに頭を下げた。
「えっ?そんなことないよ!紺野さんの言ってること、正しいから。
私がいけないんだなって、すごく反省した。
私って.......
あ、紺野さん時間ある?」
「えっ?まぁ、暇だけど」
宇崎さんは立ち上がって、自分の後ろの席の椅子を引いた。
「座って話さない?」