君のせい
宇崎さん........
「なんか困ったことがあったら、なんでも相談にのるよ。
私も話しかけるし、
宇崎さんも話しかけてきなよ、私に」
宇崎さんは、真っ赤な顔で私の顔を見た。
「いいの?」
いいのって.......
話しかけるのに遠慮とかしてんだ、この子。
女子たちから嫌われて、友達なくして、
陰口叩かれて、
殻に閉じこもってんだ。
全然、噂と違う。
あざとくなんかない、ウザくなんかない。
普通に、良い子じゃん。
「私に遠慮なんかすんな」
宇崎さんは、かわいく泣き始めた。
こういうところが、あざといって思われちゃうのか。
ただ、純粋に泣いてるだけなのに。
だって、こんなに大粒の涙を流して、
鼻水すすって泣いてんだよ?
わざとじゃないってわかるだろ、普通。
「大丈夫?」
「ごめんね、こういうところがウザいって、あざといって言われちゃうんだよね」
自分でもわかってんのか。
「少なくとも、私はそうは思わないから、気にすんなって」
私は泣いている宇崎さんの頭を優しく撫でてあげた。