君のせい
はっ、はあああ??????
何言ってんだ、こいつ!
日曜日???えっ???
「よ、吉井、あの......」
「兄ちゃんって、姉ちゃんの彼氏?」
航太がしゃがみこんだ吉井をじっと見つめて、
そんなことを言い出したから焦った。
「航太っ!バカ!!んなわけないでしょーが!!
こんなかっこいい人が姉ちゃんの彼氏なわけ.......」
あれ........
航太と吉井が一緒に私の顔を見上げていて、
吉井が突然吹き出して笑い出した。
「な、なんで笑うんだよ!」
航太までにやにやと笑いだした。
「たしかに兄ちゃんはかっこいいね、姉ちゃん」
かっこいい..........
はっ!!私今、吉井をかっこいい人って.......
「ちょっ、違うって!えっ???
私、その......そうじゃなくて!一般的に?そう!私の考えとかじゃなくて、
世間一般的にかっこいい?
あああ、違うな、えっと......」
私、何言ってんだ......
さらに吉井が爆笑し始めて、航太にそっとボールを渡すと、
ゆっくりと立ち上がって私の前まできた。
そして、私の手にあるブレザーを掴んできたから、
そっとブレザーから手を離すと、
私の顔を覗き込んできた。
「日曜、暇?」