君のせい
明日.........
「雨だったら、来ないの?」
また下を向いた。
「そうだな.......」
やっぱ、中止か。
吉井に、会えない..........
「お前さ、これ明日着んの?」
「えっ?」
吉井は、荷物を軽く持ち上げた。
「あっ、うん。まぁ......そのつもりだけど」
「そっか」
それから吉井は黙ってしまって、
雨の中、何も話さずに歩いた。
家の前に着くと、吉井は私に荷物を差し出してきた。
「ありがと」
なんで黙っちゃったんだろう。
なんか私したかな.........
吉井はエナメルバッグを肩に掛けなおした。
「明日さ」
黙っていた吉井がまた口を開いたから、
顔を上げて吉井を見つめた。