呪いのブレスレット
「早坂先輩、亜美先輩、さようなら~」
自転車に乗った後輩たちが校門にいるあたしと翔平に挨拶して帰っていく。
後輩たちを見送ると、翔平があたしを見る。
「じゃ、気をつけて帰れよ」
「うん。また明日ね~」
あたしは笑みを浮かべて手を振り、自転車をこぎ始める。
学校まで自転車で15分の道のり。
翔平も自転車通学だけど、私の家とは反対方向。
コート整備や、ボールの仕分けで今日はいつもの下校時間より遅い。
外はまっくら。
自転車をこぎながら腕時計を見ると、時刻は20時に近い。
着いたら20時過ぎちゃうな。今日って、歌番組のスペシャルじゃん。電話して録画頼んでおこうかな。う~ん、それより早く帰ろう。湯船にゆっくり浸かって、筋肉をほぐそう。
あたしはいつもよりも自転車をこぐペースを速めたその時、「亜美ちゃん」と耳元で呼ばれた気がした。
「えっ?」
ブレーキを握る手を強め、自転車は「キ――ィ――」と嫌な音をたてて止まった。
後ろに乗せたラケットバッグが重くて、あたしの身体が自転車の上でぐらつく。
自転車に乗った後輩たちが校門にいるあたしと翔平に挨拶して帰っていく。
後輩たちを見送ると、翔平があたしを見る。
「じゃ、気をつけて帰れよ」
「うん。また明日ね~」
あたしは笑みを浮かべて手を振り、自転車をこぎ始める。
学校まで自転車で15分の道のり。
翔平も自転車通学だけど、私の家とは反対方向。
コート整備や、ボールの仕分けで今日はいつもの下校時間より遅い。
外はまっくら。
自転車をこぎながら腕時計を見ると、時刻は20時に近い。
着いたら20時過ぎちゃうな。今日って、歌番組のスペシャルじゃん。電話して録画頼んでおこうかな。う~ん、それより早く帰ろう。湯船にゆっくり浸かって、筋肉をほぐそう。
あたしはいつもよりも自転車をこぐペースを速めたその時、「亜美ちゃん」と耳元で呼ばれた気がした。
「えっ?」
ブレーキを握る手を強め、自転車は「キ――ィ――」と嫌な音をたてて止まった。
後ろに乗せたラケットバッグが重くて、あたしの身体が自転車の上でぐらつく。