呪いのブレスレット
「小杉、ひかりとなにかあった?」

あたしの質問に大げさすぎる驚きをしたのはサッカー部のマネージャーの方だった。

「あ、あんた、な、なに言ってんのよ!」

さっきとは全く違う、慌てているように見える表情にあたしは驚くばかりだ。

この人はなにを焦っているの?

ひかりの名前にこんなに反応するなんて。

それになぜ彼女はひかりを知っているの?

あたしの頭に疑問ばかりが渦巻く。

サッカー部マネージャーは両腕で自分の身体を抱きしめるようにしている。

よく見ると、手が小刻みに震えているようだ。

「おい、里沙!」

あたしに食ってかかるサッカー部マネージャーを小杉が止める。

そこで小さな灯りがあたしたちを確かめるように照らされた。

「お前たち! そこでなにをしているんだ!?」

すぐ近くで怒鳴る男性の声がした。
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