呪いのブレスレット
「なんの用?」

「この前、買ってもらったワンピ貸してもらいたいなって」

2週間ぐらい前に買ってもらった夏のワンピース。

紺と白のボーダーが可愛いマリン風のワンピだ。

「あれは麻美にはスカート丈が短いじゃないの?」

あたしより身長がある麻美はあのワンピが気になったけれど、スカート丈が短くてあきらめたのだ。

あたしも気に入ったデザインだったので、買ってもらい、麻美は別のワンピを買ってもらった。

「大丈夫。夏なんだからあれくらいの丈、みんな履いているし」

「そうかなぁ。お尻が見えそうにならない?」

そう言いながらもクローゼットからボーダーのワンピを出す。

麻美はあたしの手からひったくるようにしてワンピを取ると、自分の身体にあてて見せる。

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