呪いのブレスレット
この組み合わせには後から知ったあたしも口もきけないほど驚いた。

なぜこれだけ人数がいるのに、この2人が一緒になったの? まさか……ひかりが?

「次、小杉と田島先輩!」

係りのテニス部男子が2人の名前を呼んだ。

「健人、あたし怖い……」

ビクビクし、今にも泣きそうな彼女が可哀想に見える。

「おい、早く行けよ!」

「そうだ! そうだ! 早く行けよ! 暗がりでキスでもしろよ」

顧問がそばに居ると言うのに、サッカー部の部員たちは悪乗りし、はやしたてる。

嫌な予感がして、すでに歩き始めた2人の後を追おうとした。

「亜美、あたしも行く」

「俺も」

玲奈と翔平だった。

「……うん」

あたしたちがその場から抜け出そうとすると、みのりの声が。

「あれ? 亜美たち、どこへ行くの?」

背後からの声にぎくりとして足が止まる。

< 190 / 216 >

この作品をシェア

pagetop