呪いのブレスレット
「なんで封筒が?」

なんで封筒が机の上に出ているのだろうと思いながら拾う。

封筒には封はされていなくて、開けて中に入っている便箋を取り出す。

次の瞬間、

「きゃっ!」

驚くと共に背筋や腕がぞわっとして便箋を放り出す。

「どうして……?」

最初の文は「健人くんへ」とある。

紙一面にボールペンで「好き好き好き……」と書かれていた。ただその字はお世辞にも上手とは言えない。

「これは……あたしの字……? ううん、ひかりの字だよね?」

用紙一面に「好き」の文字は異常だ。

これは形見の品に紛れていた物?

昨晩、勉強をしていて……それからが思い出せない。

机の上は勉強していた教科書もなく、いつものようになにも置かれていなかった。

通学バッグを開けてみると、昨日勉強していた数学の教科書が入っていた。

と言うことはちゃんと翌日の用意をして眠ったのだろう。

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