呪いのブレスレット
考えてもなにも覚えていない。

「亜美! あんたなにしてるの!? 遅刻するわよ!」

予告もなくいきなりドアが開き、顔をしかめたママが入ってくる。

「目覚ましが鳴らなかったの! 今下に行くからっ」

ママはあきれたようにため息をつくと出て行った。

「遅刻しちゃう!」

とりあえず考えるのは後で。

あたしは速攻制服に着替える。

手紙をピンク色の封筒にしまい一瞬ためらった後、通学バッグに入れて下へ降りた。

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