呪いのブレスレット
「ああ。電車の事故だろ。現場すごかったらしいぞ? 血が飛び散って、膝から下がもっていかれたって」

そう言ってから、氷がたくさん入ったコーラを翔平は口に運ぶ。

「え? 足首だけじゃないの?」

「俺が聞いたのは膝から下って」

「そうなんだ……小杉のことは知ってる?」

「健人? いや、知らないけど? なに?」

「事故のとき、小杉が一緒にいたって」

「まじか!?」

ふたりは仲が良いけれど、このことは知らなかったよう。

翔平は目をまん丸くさせて驚いている。

「その先輩が小杉の彼女だって噂なんだけど、翔平は岸谷まどかさんを知ってる?」

「たしかバレー部の先輩だろ。俺が知ってるのはそれだけ。健人と付き合っていたなんて全く知らないな」

「そっか……小杉、今日学校休んだんだよね。本当に一緒にいたとしたらショックだもんね」

「そりゃな……」

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