呪いのブレスレット
「なんで!?」

誰ともなく問いかけたとき、あたしは夢を思い出した。

また血みどろのひかりと高校生らしき女の子の――

鮮明によみがえる映像。

本当にあの場所にいたかのような生々しい夢だった。

『トメチャダメヨ。フフフ……』

ひかりの声を思い出して、ギクッとなる。

次の瞬間、あたしはドレッサーの鏡を見る。

「!」

Tシャツの肩のところにくっきりと血で出来た指のあとがあった。

「どうして……?」

サーッと血液が下半身に下りるような感覚に陥り、身体がふらつく。

「あれは夢だよね? 夢なのにどうしてっ! こんなあとがあるのっ!?」

衝動的に血の付いたTシャツを乱暴に脱ぐと、ピンクの箱に突っ込み、ブレスレットも中に入れてふたをした。
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