呪いのブレスレット
「翔平、お昼食べたら部活でしょ? 一緒に食べてから帰ろうかな」

「いや、亜美は早く帰った方がいいじゃないか? 体調が良くなかったら病院へ行けよな。顧問に言っておくから」

家に帰ってもひとり。

ひとりになるのが怖くて、まだ帰りたくなかった。

「でも、お腹空いちゃった。食堂へ行こう!」

「じゃあ、食べたら帰れよ」

「はーい」

あたしたちは教室へ荷物を取りに行き、1階にある食堂に向かった。


食堂へ行くと、これから部活がある生徒たちがけっこういる。

翔平とあたしは冷やし中華を注文し待っている間、後ろの男子生徒の会話が聞こえてきた。

「本当に俺たちの学校、呪われているのか?」

「そうとしか思えないだろ、5月に2年の女子、数週間前に3年の女子が電車に轢かれたあげく自殺、それから3年の女子だからな。いくらなんでも多すぎだろ」

「この呪い、女子限定っぽくね?」

「そうそう、女子ばっかりだもんな」

「じゃ、俺たちは大丈夫ってことか」

そんなことを言った男子生徒は乾いた笑いをした。

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