地味女に恋した俺…。
***隗羅side***

あの女、何処まで走って行ったんだ?
もぉ学校終わっちまうぞ?
そんなに俺が怖かったのか?
でもなんかあの女、不思議な女だな。

「おい、翔〜おーーい」
『なんだよ。隗どーしたの♪』
「あの地味女、帰って来なくね?」
『あーれ?ほんとだぁ。いつもなら空気みたいに居るのに』
「ま、どーでもいいけどよ!」
『つーかさ、珍しいよな隗が女の心配なんて』
「そんなんじゃねぇよ。」

まぁ確かに、俺が女の心配なんて
しかも地味女の心配なんて
ありえない。

〈キャー!!!隗羅くんだぁーーー♡〉
〈いつ見ても目の保養よぉ〜♡〉
〈先輩殴って怪我させるなんてカッコイイ♡〉

周りからはこんな声ばっかり。うぜぇんだよ。
うぜぇから俺は

「お前ら!!!うぜぇんだよ!!!女は俺の前から消えろ!!!」

一気に教室は静かになった。

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