LOVE×罰ゲーム next




「目、瞑るだけでいいの?」

「おぅ」



あたしはゆっくりと目蓋を閉じた。



がしゃん…。


ブランコが揺れる音がする。



啓が立ち上がったのかな。




目の前に人の気配を感じる。


「啓?」

「ごめんな、光」



頬に手が添えられる。


びくっ。



体が震えた。



その手から、啓の切なさが強く伝わってきた。




「け……」

「あ……」


頬に添えられた手が離れる。



「王子はお早いお着きで」

「啓?」

「光、まだ目瞑ってて」

「う…うん」



なんだろ?


なんか走ってくる音が聞こえてくるよ?



再び手が添えられる。


そして、なぜか啓の呼吸が感じられた。




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