Eternal Silence
きっ、
きまずい……。
完全に勇人の
ペースじゃねぇかっ。
今のオレ。
アイツは助手席に
座って携帯から
自宅に連絡をしているみたいだった。
「連絡終わり。
一応、Rizママに
電話入れておきました。
Rizママからの伝言
『今日はお家に帰ってくるのよ』
だって。
時間は遅くなっても
いいとは言ってたけど。
後、嵩継さん今日は
オンコールだよね。
そっちはお父さんが
当分は通常シフトから
外したと思うから大丈夫かな」
……院長夫人にはかなわないな……。
「なぁ、勇人。
お前何で
オレがここに居るってわかったんだよ」
「海斗さんが
教えてくれました……」
はぁ?
オレの質問に……
海斗の名前を出す勇人。
「卒業生の連絡簿。
後は……海斗さんと話してた時に
教えて貰った初めて出逢ったって言う
公園を……探してました」
連絡簿と……
海斗が話した言葉から
推測してきたのか……。
ここに……。
「千尋君は?」
「少し……体調崩して
休んでる」
「……何やってんだよ、
オレなんか探して……。
お前は千尋君の傍に
居りゃよかっただろう」
「千尋も心配してたから。
嵩継さんが帰ってきて、
また千尋と一緒に
走れるようになったら
千尋も喜ぶから」
……何でも
千尋なんだよな。お前は……。
そうやって
生きてて疲れないか?