Eternal Silence


「そうだな。

 俺も……本当の意味で
 覚悟……決めないとな。

 アイツを見送ってやる
 見届けてやる覚悟をな。

 アイツが生きた証を
 受け継いで……
 刻み込むのは……
 オレしか出来ない
 ことだからな」





勇人に
諭された言葉が
オレの中に……
ストンと落ちて……
一筋の光を灯す。






唯一……
俺がアイツの為に……
してやれること……。




……アイツ……が
望む
自然の形を
受け入れて……
その中に……
オレ自身も……
黙って
入り込んでやること。




そして……
アイツの心を……
守ってやること……。




「悪かったな。
 手間かけて……」

車内に
静かに
オレの声が響く。


「……いえっ……。

 僕が……
 勝手に来ただけ
 だから……」

勇人は小さく
……呟いた……。





「帰るかっ」
「……はい……」




勇人の言葉を
受けて、
オレは
愛車を
発信させる。


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