Eternal Silence





いつもの日常
……だった……。





枕もとには
「水枕」とタオル。


べッドサイドには
コップと水分……。



そして……
何種類かの
果物。


カラカラに乾いた
「熱とりジェルシート」を
ペリっと剥がすと、
くしゃくしゃに
まるめてゴミ箱に
放り投げる。




窓から……
差し込む光が
映し出す世界は……
全てが
明るく
暖かく……
輝いて見える……。







-トントン-





ふと、
ノックする音が聞こえる。




「どうぞ」


返事すると……
まもなく……
勇人が姿を見せた。



「おぉ、おはよー。 
 勇人」

「おはようこざいます。
 嵩継さん。
 
 その分だと……
 熱下がったみたいですねー」


「まぁな。
 なんか……小学校ぶりに
 寝込んだっぽいな」



「えっ?」

オレの発言に……
アイツは……
驚いたような声をあげる。



「驚くことかっ。
 
 って、マジ……。
 オレ、
 滅多に熱出さなかったんだよ。
 今まで。
 
 さすがに……
 今回は……参った参った。
 
 熱って……結構、
 体の節々……
 きつかったんだな」



自業自得とはいえ……
いいように解釈すれば
貴重な体験になるわけで……。

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