Eternal Silence
「をいっ。
ガキ、何してやがる」
イライラする衝動を抑えながら
問いかける。
「何って、見てわからない?
海斗はおじゃまむしなの。
おじゃま虫は帰ってって言う
こうぎだもん」
そんな可愛げないこといいながら、
チビは俺の足を踏み続ける。
「氷夢華ぁ、海斗。
どうしたぁ?」
中からアイツの声が聞こえてきた途端に、
チビの態度はガラリと変わる。
「たか兄ちゃん。
氷夢華ね、かいお兄ちゃんと
お話ししてたの」
急におしゃまになって、
可愛いポーズを決めながら
嵩継に抱きつく。
アイツと過ごす時間……
そこには、殆どの時間が
橘高氷夢華
(きつたか ひむか)って名前の
クソチビが居た。
「氷夢華、星空見るなら
あったかくしてみろよ」
そんな優しい声をチビにかけるから、
チビはアイツの膝の上が特等席。
アイツと俺が庭に寝そべると、
チビは俺達の間にすっぽりはまり込んで
一緒に空を見上げる。
三人で星空を見上げながら、
夜空を駆け巡る流れ星に
祈りを込める。