Eternal Silence
10.検査×検査-海斗-
気が付いたら入院生活から
すでに2週間が経過していた。
病院のベッドにいる時間は退屈で。
かと言って、ベットにいる時以外は
検査ばっかで。
足のレントゲンやら、
MRなんとかって検査やら。
挙句……、腰椎麻酔ってのをして
組織を削り取られる検査まで。
検査・検査・検査って
いい加減にしろよ。
検査されてる身にもなれっつの。
こんなんじゃ、何時店に立てるか
不安になんるじゃねぇかよ。
「海斗、入るわね」
そうやって病室を訪ねてきたのは、
おふくろ。
「おいおいっ、
おふくろ無理すんなよ」
「大丈夫よ。
お前と一緒に、お母さんもここで休ませて貰って
疲れがラクになったのよ。
肝臓の数値も少し安定したみたいで、
今日、嵩継君が手配してくれた
ここの先生が、退院してもいいって。
お前が入院してても、
店は、母さんが頑張るから。
お前は、しっかりと治して貰いなさい」
確かに以前に比べて、
顔色がマシにはなってるか。