Eternal Silence
けど……上に行けば行くほど……、
イライラが増大して……
万引きしたり、
他校の奴らと喧嘩したり……
学校の窓硝子ぶち割ったり、
他校の不良グループの奴らと
一緒にパトカーぼこってみたり……。
散々、悪さやって……
何度も学院の理事長室に
呼び出されて……。
それでも俺は
退学すらなることがなくて……、
ひたすら虚無感だけが
押し寄せてくる時間だった。
何をやっても満たされず、
何をやっても埋まらない孤独感。
そんな時間がたまらなく嫌で……、
何度も何度も
知らない間に繰り返していた……。
嵩継と出逢ったのは……
麻薬の勧誘から逃げて、
サンドバックになった帰り道。
自分で立てねぇくらい情けない状態で、
公園の茂みで
ぶっ倒れてた俺を
深夜、ジョギング中のアイツが
見つけた。
『バカやってんじゃねぇよ』
俺を見つけて即効、
アイツが言った言葉は
今でも忘れたことねぇ。
そう言ってアイツは
俺を起こそうと
呆れたように笑いながら
手を差し出した。
そんなアイツの態度が気に入らなくて、
俺はアイツの手を
振り払って立ち上がろうとしたものの
腹筋に力が入らねぇ。
結局……アイツの前で
意識失っちまったらしく、
気がついた時にゃ……
脾臓破裂で病院のベッドの上。
退院までの間
アイツは頼みもしないのに
毎日見舞いに来やがって、
めんどくせぇのに
わざわざご丁寧に
担任から宿題預かって
手渡して、
また担任に提出する
伝書鳩みたいなことしやがって、
おふくろと親しくなって……。