Eternal Silence





「海斗っ!!」








泣き叫ぶように……
俺を突き刺してくる
嵩継の声。





なりふり構わない……
アイツの声に……
俺の罪悪感は
少しずつ……
膨らみ始めて……。




俺は……
歩いてきた道を
ゆっくりと……
戻っていった……。






出口も……
差し込む光も
何もない……




ただ……
真っ白な
何もない……
ただっ広い空間を……。





ただ……
帰る場所だけを
求めて……。







……何やってんだろうな……





俺。






こうなるなら……
最初から
やんなきゃ
良かったんだよ





アイツの性分……
わかってんじゃ
なかったのかよ







毒づきながらも……
そのどれもが
俺には
全て懐かしくて……
愛しくて……。








しゃーねぇーな。






もう少し……
傍にいてやるよ。







お前が
……そこにいるから……。












今も眠り続ける
土気色の俺自身を眺めながら、
懐かしい遠い日の記憶に
抱かれる。




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