もう一度、君と…。
恋羽が男子と走ってんの。
最初は…凄く速い女の子もいるんだな、って思った。
でも、いつの間にか、目で追ってた。
そして、決定付たのは…保健室でのことだよ。
僕が、ハンドボールで捻挫した時、一早く気付いてくれたのが、恋羽…君だった。
保健室で2人きり。
幼いながらにすっごくドキドキしたよ。
足の手当てしてくれて…。
僕よりも小さな手を見て思ったんだ。
この子と、ハンドボールがしたい、って。
しかも、人数も一人だけ足りなくてどうしようか迷ってたし…!
なんなら…誘われんなら、イケメンの方がいいだろ?笑
そして僕はチーム名に良い案が浮かんだ。
【羽翼】
恋羽の【羽】をとって、僕も…慶介も、灯真も類も大地も 那智も…。
皆で大空に飛びたいって思った。
ハンドボール界の、【翼】になろう。
コレが、僕の夢だった。
全国大会では惜しくもベスト4だったけどな。
嬉しかったよ。
幸せだった。
ねぇ、どうして、葬式にも…見舞いにもらこさせなかったか…分かる?
僕の…気持ちの整理の為。
そんな理由でごめんな?
それに、恋羽の涙は見たくなかった。
恋羽は今、俺の為に泣いてくれてるんだろ?
幸せ者って…きっと僕のことだな。笑
彼氏は出来てるか?