もう一度、君と…。
参った、と言いたげに苦笑を漏らす。
「…だね。じゃあ受かったんだね」
私と慶ちゃんも、花束をそれぞれ添える。
私はそっとお墓に触れた。
…裕貴君。
私、ちゃんと受かったよ。
自分のやりたいコトも見つけた。
バスケ部のマネージャーとして、強くしようと思う。
裕貴君にも、視てて欲しいな?
…私、裕貴君の事…大好きだからね?
ブレスレットとネックレス、ありがとう。
私はそっとお墓から手を離す。
するとら冬だから季節風が猛威を振るう。
ビュオーーッと風が勢い良く吹き付ける。
『おめでとう』
風が止んで、私は放心状態。
今のは、裕貴君の声だ。
…もし、本当に裕貴君の声なら…良いのにね。
私はちょっぴり寂しくなって、それを紛らわすかの様に微笑んだ。
「…寒いし、帰ろ」
私は自ら、慶ちゃんの手を握った。
「うおっ!?」
驚きで、転びそうになった慶ちゃん。
私はその姿を見て、笑ってしまった。