もう一度、君と…。
笑顔の道
私と多和は、あれから一度も話していない。
3月9日……。
卒業式。
流れる季節の真ん中で、ふと日の長さを感じます。
せわしく過ぎる日々の中に、私とアナタで夢を描く。
3月の風に、思いを乗せて、桜の蕾が春へと続きます。
溢れ出す光の粒が、少しずつ朝を温めます。
大きな欠伸をした後に、少し照れてる、アナタの横で。
新たな世界の入り口に立ち、気付いたコトは一人じゃないってこと。
瞳を閉じればアナタが、瞼の裏にいることでどれほど強くなれたでしょう。
アナタにとって私もそうでありたい。
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この中学校3年間を振り返る。
今思えば、沢山あった。
百合と会って、多和と付き合って、…そして、裕貴君の死を受け入れて…。
全てが楽しいコトじゃなかった。
でも…全てが愛おしい思い出だった。
4月から高校生になり、バスケ部のマネージャーを務める。
自信なんて何一つない。