もう一度、君と…。
「「「小っさ」」」
私は皆を睨んで、頬を膨らました。
「小さい方が可愛いよ」
「っ!?」
私は驚きで…慶ちゃんを見た。
…昔言われたコトがある、…裕貴君だ。
『…でも、小さい方が可愛いし、護りがいがあるよ』
抱き締められながら言われた一言。
私には忘れるコトの出来ない出来事だ。
「…ハハッ!機嫌…直った?」
「っ…慶ちゃんなんて…っ」
私はそこで言葉を止めた。
前に止められたからだった。
「…馬鹿野郎!」
私は『嫌い』と言う言葉を言い換えた。
キョトンとする5人。
そして、私達は【精の森】を後にして、近くのカフェに入った。
カフェの店員の人々は、何故だかコショコショ話。
……だって…どう考えても可笑しいでしょう!
「…私、拉致られてる…って思われてるよ」
私は溜息をついた。
それなのに、当の本人達は……。
灯真君と大地君は、2人だけで野球の話で盛り上がっている。
類君はと言うと、優雅に水を飲んでいて…取り敢えず話しかけれる雰囲気ではない。
那智君は、私の左腕に手をまきつけて、…女の子の店員をガン見したあと…。
次に私を見て…残念そうにする。
店員は可愛いのに、お前は何だ?
と言いたいのだろうか?
慶ちゃんはジッと私を見つめていて…。
…変態か!
私は心の中で突っ込む。
でもイケメンだから、他の女の子の客や、女の子の店員は…この5人にうっとりしている。
「…あの?」