もう一度、君と…。

「「「小っさ」」」

私は皆を睨んで、頬を膨らました。

「小さい方が可愛いよ」

「っ!?」

私は驚きで…慶ちゃんを見た。

…昔言われたコトがある、…裕貴君だ。

『…でも、小さい方が可愛いし、護りがいがあるよ』

抱き締められながら言われた一言。

私には忘れるコトの出来ない出来事だ。

「…ハハッ!機嫌…直った?」

「っ…慶ちゃんなんて…っ」

私はそこで言葉を止めた。

前に止められたからだった。

「…馬鹿野郎!」

私は『嫌い』と言う言葉を言い換えた。

キョトンとする5人。


そして、私達は【精の森】を後にして、近くのカフェに入った。

カフェの店員の人々は、何故だかコショコショ話。

……だって…どう考えても可笑しいでしょう!

「…私、拉致られてる…って思われてるよ」

私は溜息をついた。

それなのに、当の本人達は……。

灯真君と大地君は、2人だけで野球の話で盛り上がっている。

類君はと言うと、優雅に水を飲んでいて…取り敢えず話しかけれる雰囲気ではない。

那智君は、私の左腕に手をまきつけて、…女の子の店員をガン見したあと…。

次に私を見て…残念そうにする。

店員は可愛いのに、お前は何だ?

と言いたいのだろうか?

慶ちゃんはジッと私を見つめていて…。

…変態か!

私は心の中で突っ込む。

でもイケメンだから、他の女の子の客や、女の子の店員は…この5人にうっとりしている。

「…あの?」

< 160 / 291 >

この作品をシェア

pagetop