もう一度、君と…。

私と啓、そして竹田先生で高美桜笑に行った時、女子バスケ部ではリサーチ済みだったらしくて…。

2人ほど偵察に来ていたらしいのだ。

そして、沙苗ちゃんと話した後、すぐ帰ろうとした所を捕まってしまった。

「ねぇら女子バスケ部に入部した方がいいよ。…真夏さん」

キャプテンと名乗った先輩。

「…いえ、私は元『ハンドボール』をしていたので…」

「「ハンドボール？」」

聴き慣れないスポーツなのか、目を丸くしている。

「はい。それに私は叩き落とす才能しかないので…」

私は別にバスケをしたくて入部した訳じゃない。

しかも強くしたい…と思ったのは、男子バスケ部だ。

私は嫌な相手に捕まった、と思った。

「入学式、終わったら勝負しましょう？そして決めて欲しい」

いやいや…私の気持ちは変わらないかと…。

と言う、心の声は…心の中だけで虚しく響いた。

私は先輩たちに頭を下げて逃げ出したのだ。