もう一度、君と…。
「強いっていうのは男女差は確かにあるかもしれない!でも…恋羽のお陰でいまの俺があるんだ!恋羽がいたから俺はハンドボールを続けてられるんだ」
大地の言葉に、恋羽の顔が赤くなるのがわかった。
…別に惚れた、わけではないと思う。
嬉しかったんだ。
大地は天然で素直な性格だから、信じられたんだと思う。
恋羽は俺のむねからスルリと抜けて行った。
…嫌だ。
俺は咄嗟に掴みそうになる手を…引っ込めた。
…驚きだった。
ココまで、俺は独占欲が強い…と知った。
恋羽は大地の前に立ち止まる。
「…ありがとう。大地が大好きっ」
恋羽はそう言って、大地に抱きついた。
顔は後ろ姿で見れなかったけど、大地の顔を見ると…可愛い笑顔だったんだろうなぁ?
なんて思った。
恋羽はきっと俺らの天使だ。
だから…天使は心から…護らなくてはならない。